笹団子は笹のもつ防腐と殺菌作用を利用した食べ物です。昔の人たちがいかに上米を食べないように工夫した結果、手元に残る売れないくず米、おいしくない米をいかにおいしく食べるか、また日持ちするようになど考え、そこでうるち米ともち米を粉にし、野菜、煮物など入れて笹だんごにしたのが昔の人の知恵でした。
又、ハレの日に食べる笹団子(良い米を使い)かつて越後の月遅れの端午の節句 (六月五日)に子供たちの健やかな成長を祈って、各家庭でそれぞれ工夫をこらして笹団子を作り、お祝いする笹団子もありました。また、田植え時期の中間食、保存食として時季がら重宝されていました。
現在、家庭で笹団子を作る姿は少なくなってきましたが、素朴なおふくろの味を作ってみましょう。今日では越後を代表する名産品の一つになっております。
笹団子の材料(25~30個)
- もち米の粉:350g
- 上新粉:150g
- 砂糖:1/2カップ(55g)
- 熱湯2カップ
- 乾燥もち草(よもぎ):40〜50g
- 粒あん:750g
- 笹の葉75〜90枚
- すげ:25〜30本
- サラダオイル:少々
笹団子の作り方の手順
※所要時間:70~80分(生地を1日寝かす時間除く)
第1工程
1)乾燥もち草を重曹を入れた熱湯でゆでます。
2)笹の葉、すげも重曹入りのお湯でゆでておきます。
3)4)ゆで上がったら水洗いし、ミキサーにかけ、しぼり汁はとっておきます。
第2工程
5)きれいに拭いた調理台の上で2種類の粉と砂糖を混ぜ合わせます。または、ボールの中で混ぜ合わせます。
6)7)中心にくぼみを作り、その中に水気をしぼったもち草を置き、
8)1でとっておいたしぼり汁に熱湯を加えて400ccにしたものを少量ずつ加えてこねます。全量が混ざった後もしばらくこねます。
第3工程
9)10)その出来あがった生地に濡れた布もしくはキッチンペーパーなどを上に敷き一晩冷蔵庫で寝かせます。
第4工程
11)12)寝かした生地を冷蔵庫から取り出し水を加えながらよくこねます。
耳たぶくらいの硬さになったら丁度良いです。
第5工程
13)こね上がった生地を約30gずつちぎり、丸めておきます。
14)あんも均等に分け、丸めておきます。
第6工程
15)丸めておいた生地を中心は厚め、周囲は薄めになるように
16)7~8cmにのばし、あんを包みます。
17)包み終わったら、手に油をつけて俵型に成形します。
第7工程
18)4の団子を笹の葉の表裏に注意して包み、すげで結びます。
19)20)5個ずつ束ね、5個1組にして蒸し器に入れ、中火で15分間蒸します。
完成
21)蒸し上がったら一般的には冷ましてから召し上がります。
保存方法は冷蔵庫で4~5日位。冷凍すれば、1ヵ月位は味の遜色はありません。