笹団子Story ~笹団子の由来~

笹団子の由来には、いろいろな説があります。

  • 戦国の武将、上杉謙信が出陣の際に笹だんごを携帯した、兵糧食だった、という説。
  • 下級武士が戦場へ向うとき携帯食としてもって出たもので、笹団子を人が食べ笹を馬に食べさせた、という説。
  • きびしい年貢の取りたてに苦しんだ農民が、わずかに残った米をおいしく
    食べつなぐように笹だんごを作り、工夫した、という説。
  • 中国伝わった「ちまき」か転化したもので、本来は行事用に作られていたものだろう、という説。

などなど・・・・

いずれにしても、笹団子は笹のもつ防腐と殺菌作用を利用した食べ物であります。

笹団子は、うるち米ともち米を粉にひいて等分に混ぜ、これに白玉粉と砂糖を加え、さらに蒸した蓬(よもぎ)を入れてこねあげたものを皮にします。

また、かつて蓬(よもぎ)を入れず、山ゴボウの葉を入れていたという話もあります。中のあんは、つぶしあんを用いるのが多いようで、甘さはおさえられています。

ちなみに当地「村上・岩船地方」はこしあんがポピュラーです。
このあんの入った笹団子を笹で巻き、イグサやスゲで俵状にしばり、蒸籠で蒸しあげたものです。

笹だんごにあんを用いられるようになったのは明治に入ってからのことで、当初は塩あんでした。甘いあんが用いられるようになったのは明治の中ごろのことだといいます。

 

笹団子の由来で共通していることと言えば、「米どころ 新潟」だからこそ農産物総価格・構成比のうち、米が平均80パーセントを超す新潟県の農家にとって上等な米は人々が暮らすお金になる物となり、いかに上米を食べないように工夫した結果、手元に残る売れないくず米、おいしくない米をいかにおいしく食べるか、また日持ちするようになど考え、そこでうるち米ともち米を粉にし、野菜、煮物など入れて笹だんごにしたものが食べられたこと。

上杉謙信の説でも一説には出陣のときにもち米が思うように集まらず、うるち米とまぜて笹団子を作り携行食にした。とありますので、笹団子とは、笹のもつ防腐、殺菌の特性、携帯できる、日持ちする、素晴らしい人々の「生活の知恵」だと思います。